2011年07月20日

熱中症について

本日は台風接近のため、熱中症とは縁のなさそうな天候ですが、これからは夏本番!
意外と知られていないようですが、ワンちゃん・ネコちゃんも熱中症になります!!
私たちも毎年必ず熱中症のワンちゃんネコちゃんに遭遇します。
節電、節電と言われるこの夏は特に、熱中症のリスクが高くなるのでは?とも思うのです。
そこで今回、熱中症になりやすい環境、症状、予防と対策についてまとめてみました。
少々長くなりますが、命にかかわることなので最後までお付き合いください。

1.熱中症ってどんな病気?
「熱に中る(あたる=中毒の意)」と書いて「熱中症」、その字が表している通り
体の中が高温になり、全身の機能障害が起きてしまう病態
が熱中症です。
重度の場合には、死に至ってしまいます。

普段、私たちは暑ければ汗をかいて、熱を体の外に逃がしています。
ところが、犬・猫は皮膚に汗腺がほとんどなく、汗をかけるのは肉球のみ。
口を開けてハァハァすることで汗の代わりの体温調節をしています。
この体温調節機能が働かない状況になった時、症状として異変が現れてきます

では、調節機能が働かない状況とは?
高温
に加えて多湿だった場合、
汗として熱を外に逃がしにくくなり、体内に熱がこもります。
また、過剰な運動によって一度に体の中で熱がたくさん作られ、
体温調節機能が追い付かない場合などです。

体の中の熱を逃がそうをハァハァと呼吸が荒くなることがさらに体温を上げてしまうので、
41℃以上もの高体温になってしまいます。

具体的にはどんな状況?
ワンちゃんやネコちゃんが居る場所は、家で一番風通しの良い場所ではありませんか?
暑ければ涼しいところを探して移動します。
移動できない=逃げ場のない、以下のような環境がNGです。

・暑くなりやすく、風通しの悪い部屋でのお留守番
・換気不良のお風呂場でのシャンプー
・車の中で待たせているとき
・庭にリードでつないでいる


なりやすい子はどんな子?
@体力のない子、A熱を発散させるのが苦手な子、B熱を直に浴びやすい子が危険性が高いです。

@幼若/高齢
@太っている
A下毛の多い犬や長毛の猫
A短頭種(パグ・フレンチブルドッグ・チワワなど)
B短足の犬
Bサマーカット


当てはまる子を飼っていらっしゃる場合は、特に注意してあげてください。

2.どんな症状が出るの?
軽度の症状
・息づかいが荒くなる
・ふらつく
・体を触ると熱い


症状が進行すると・・・
・吐き気・嘔吐・よだれが出る
・倒れる
・意識がなくなる


軽度の症状の時に適切な処置をすれば、助かる可能性は高いです。

先ずは涼しく風通しの良い場所へ移動し、水を飲ませ、体を冷やすようにしましょう。

倒れたり意識がないような場合は、高体温による全身的な影響が出ています。
最悪の場合、高体温によって身体の機能が正常に働かなくなり、
多臓器不全や血液の凝固異常を起こし、死に至りますので、一刻を争う治療が必要です。
体を冷やすと同時に、すぐに動物病院に連絡しましょう。

どうやって体を冷やせばいいの?
先ずは、全身に水をかけてください。
ペットの体は、多くの毛があるので、水が直接皮膚に届きにくいものです。
体の上にタオルをかけて、その上から水をかけると良いです。

できれば、お風呂の湯船や台所の流しに水を張り、首から下を水の中に浸けてください。
また、保冷剤などがあれば首や脇、股の部分に太い血管がありますので、
これらの場所を重点的に冷やしてください。

いつまで冷やせばいいの?
体温調節機能が働いていない状態なので、冷やしすぎも良くありません。
39度まで下がったら、冷やすのをやめ、濡れている体をしっかりと乾かしてください。
体温計にサランラップやビニール袋を被せて、肛門で測るのが正確です。

3.予防と対策
お散歩の時間帯
体高の低いペットは、私たち以上に輻射熱を受けてしまいます。
朝早い時間、日没後などの涼しい時間帯を選んでみて下さい。

涼しい環境を作る
お留守番時に限らず、扇風機を回す、エアコンをかけるなどして、風通し良く、
高温多湿にならないよう
工夫してみてください。

クールマットを敷いてあげる、凍らせたペットボトル
を室内やケージの上に置いたりするなど、工夫してみるのも良いですね。
ただし、誤食にはお気を付け下さい(先日飼い主様から、
クールマットの繊維がうんちに混ざっていたというお話を伺ったばかりです・・・)

お留守番
日中ペットがお留守番という場合は、涼しい環境を作ってあげることに加えて、
たっぷりの水を数か所に置いておくとよいでしょう。
ペットは暑ければ涼しい場所を探して移動しますので、
ケージに入れっぱなしにはしないようにしましょう。

もし、心配なようでしたら、当院では診療時間内に限り、
日中預かりを行っていますのでご利用ください。


熱中症になりやすい状況を作らないように気を付けて、人もペットも共に夏を乗り切りましょう!

ローズ通信第2号より抜粋


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院長 豊福健
posted by rose-ah at 17:20| Comment(0) | 病気のアレコレ豆知識