2012年09月26日

猫のフィラリア症

フィラリア (640x480).jpg

数年前から話題になっていいる猫のフィラリア症のセミナーに行ってきました。

6か月以上の猫のフィラリア感染率(抗体陽性率)は新潟で14%という報告があります。
感染徴候がない猫の11.5%、感染徴候がある猫の21.2%は抗体陽性でした。
つまり、呼吸困難や咳の症状がなくても10頭に1頭はフィラリア症に感染していて今後症状が出る可能性があり、
すでに症状が出ている猫の5頭に1頭はフィラリアに関連する呼吸器疾患(HARD)を起こす(起きている)可能性があることを意味しています。
また、この抗体検査は偽陰性(感染したことがあるのに陽性反応がでない)が多く、
アメリカのデータを参考にすると実際は2倍の30%ほどが感染しているのではないかと考えられます。


猫のフィラリア症は犬糸所虫(フィラリア)が感染することにより起こる病気ですが、
好適宿主の犬と違い非好適宿主の猫の体内ではフィラリアの成長速度は遅く、
多くの未成熟虫が猫の免疫作用を受けて死滅します。
成虫の寄生数も少なく、寿命も短く、ミクロフィラリア(子虫)も産出できません。

犬のフィラリア症は循環器(心臓)にトラブルを生じますが、猫では呼吸器(肺)が障害されます。

猫のフィラリア症はT〜V病期の3段階に分類されます。
第T病期は未成熟虫の死滅による肺の重度の炎症(HARD
第U病期は成虫の死滅による重度の炎症や血栓塞栓=急性肺障害、突然死
第V病期は第U病期を修復するときに生じるU型肺胞細胞の過形成による慢性炎症=慢性呼吸器疾患

フィラリアの幼虫が蚊の吸血時に猫に感染すると皮下組織などで成長して未成熟虫になります。
この未成熟虫は血管に入り肺動脈に到達します。
ここで猫の免疫によって未成熟虫の大部分が死滅するのですが、
この時の免疫応答により肺動脈、気管支、肺に急性炎症による障害が発生します(第T病期)。
その後、生き残った未成熟虫は成虫になります。
フィラリア成虫は猫の免疫応答を抑制し、気管支肺炎の症状が消失することがあります。
もちろん気管支肺炎の症状が続く猫もいます。
その後、寿命で死滅した成虫は肺動脈に詰まり重度の炎症や血栓による肺血管塞栓を起こします(第U病期)。
また、成虫の死滅により猫の免疫抑制機構が消失し、炎症が起こりやすくなります。
その結果、突然の呼吸困難や突然死(10~20%)が起こります。

第T~U病期の間には犬と同様、フィラリア成虫感染によって心不全(胸水・肺水腫)になる猫も現れます。

第U病期を乗り越えた猫は肺の損傷を修復するためにT型(酸素の交換を行う細胞)がU型(肺胞の形を保つ物質を分泌する細胞)の肺胞細胞に置き換えられ、慢性炎症を起こします(第V病期)。
いわゆる慢性呼吸器疾患に移行し呼吸困難に陥ります。

治療はステロイドと気管支拡張剤などの対症療法を行いますが、
一度障害を受けた肺を改善させるのは難しく、お薬の減量で症状が再発し、
治療が長期間必要となる場合があります。

猫のフィラリア症の症状は呼吸困難・咳・嘔吐ですが、
アレルギーや喘息と似ていて症状からでは区別ができません。

診断も困難で検査キットでは感染していても陽性反応がでないことがあります。
心臓超音波検査では成虫がいる時期しか判断できません。

また、肺の障害が重篤になると治療は対症療法しかなくなってしまいます。

こういう理由から、猫のフィラリア症は予防がとても大切な病気の1つなのです。

幸いにも日本にも猫のフィラリア症に対して認可された安全な薬があります。
予防期間は犬と同じ5月から12月までで、
皮膚にたらすスポットタイプであればノミの予防も一緒にできるので実用的です。

お薬で安全に確実に予防できる病気です。
しっかり予防していきましょう!

院長 豊福健





posted by rose-ah at 18:48| Comment(0) | 病気のアレコレ豆知識

2012年09月25日

9月25日のトリミング

今日トリミングに来てくれたのはお馴染みのチワワのゴロクくんです。
お母さんと離れる時はクンクン鳴いていましたがトリミング中は良い子にしています。
鳴かずによく頑張ってくれました。
トリミングの時はいつも一緒に歯磨きもしていますがこっちも大人しくしてやらせてくれます。
お迎えでお母さんが来たと分かるとまたクンクン鳴いているゴロクくんでした(笑)

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またのご来院お待ちしております。

トリマー内田

posted by rose-ah at 13:48| Comment(0) | トリミング日記

2012年09月24日

9月23日のトリミング

トリミングに来てくれたのはボーダーコリーのサクラちゃんです。
トリミングにも慣れているのでトリミング中も大人しくしてくれています。
シャンプーして抜け毛もサッパリし、毛もふわふわになっておしまいです。

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足元のお悪い中、来て頂きありがとうございました。

またのご来院お待ちしております。

トリマー内田
posted by rose-ah at 15:26| Comment(0) | トリミング日記